令和元年度 国立病院機構　甲府病院 病院指標

　1番目、2番目ともに膝疾患（損傷によるもの）の手術症例となっており、この2つで整形外科全症例数の約50％を占めています。いずれも膝疾患（損傷によるもの）によるものですが、実施した手術によりDPCコードが異なっています。1番目は膝疾患（主に半月板損傷や外傷性滑膜炎）に対し半月板切除術や滑膜切除術を実施した場合、2番目は膝疾患（主に半月板損傷や十字靱帯損傷）に対し半月板縫合術や靱帯断裂形成手術を実施した場合です。
　3番目は骨折を伴った骨粗鬆症で、平均年齢が81歳と高齢です。また当院では大腿骨骨折の場合、慢性期の病院やリハビリ病院等へ転院するケースが多く、転院率は約48％と高くなっています。
　4番目は変形性膝関節症の手術症例、5番目は手の骨折の手術症例となっています。
　当院の整形外科ではスポーツ膝疾患治療センターを開設しており、特に膝関節疾患の治療を積極的に行っていますので膝疾患の患者数が多くなっています。

　最も多いものは切迫早産による入院でした。
　2番目に多いものは子宮頚部異形成、3番目は子宮筋腫による手術症例でした。
　4番目は妊娠糖尿病、5番目は流産による入院となっています。
　なお、この表には含まれておりませんが当院の産婦人科で最も多く取り扱っているのは、経腟分娩（自費分娩）となっています。
　当院は山梨県の地域周産期母子医療センターに指定されていることもあり、妊娠・分娩に係る産科疾患が多くなっています。

　患者数が10名未満の場合は「-」表示としていますが、患者数「0」というわけではありません。

　内科では、基本的な一般内科診療を行っています。最も多いものと、2番目に多い症例は、２型糖尿病による入院となっています。
　3番目に多いものはは誤嚥性肺炎で、平均年齢は87.1歳と高齢です。

　患者数が10名未満の場合は「-」表示としていますが、患者数「0」というわけではありません。

　上位3つについては急性気管支炎や気管支喘息、肺炎などの呼吸器疾患による入院であり、秋から冬にかけてはRSウイルスによる呼吸器感染症も多くなっています。
　4番目はノロウイルス、ロタウイルス含むウイルス性腸炎です。
　5番目は熱性けいれんが多くなっています。

　最も多いのは胆石性を含む胆嚢炎の手術症例でした。
　2番目に多いのは鼠径ヘルニア、3番目は大腸ポリープによる入院です。
　4番目は膵臓の悪性腫瘍の化学療法による入院となっています。
　5番目は肝臓の悪性腫瘍の手術症例となっています。当院では令和元年度の肝臓の悪性腫瘍全症例に対し腹腔鏡下での肝切除術を実施しております。

　眼科における入院は全て白内障手術による入院です。

　上位5つはすべて膝疾患に対する手術です。当院ではスポーツ・膝疾患治療センターを開設しており、膝の傷害（ケガ）で来院される患者さんが多く、それに伴い手術件数も多くなっています。整形外科の全手術症例のうち膝疾患に関連する手術は、６割以上を占めています。これら膝関節鏡下の手術については、術後からリハビリを開始し、全荷重での退院を目指したプログラム（クリニカルパス）を手術別で組んでいます。そのため同じ膝の関節鏡手術でも、手術によって平均術後日数は異なっています。また膝疾患では学生の患者さんも多いため、平均年齢は低くなっています。
　5番目の膝に対する人工関節置換術は、スポーツ膝疾患とは異なるため、平均年齢は73歳以上となっています。

　最も多いのは子宮全摘術であり、子宮筋腫などの患者さんに対して実施する手術です。
　2番目は子宮頸部（腟部）切除術で、3番目は11週までの流産手術です。
　4番目は緊急帝王切開ですが、これは経腟分娩の途中で何らかの異常により分娩が停止してしまった場合等に実施するものです。
　5番目は選択帝王切開ですが、これはあらかじめ帝王切開が予定されていた場合の術式名称であり、骨盤位や双胎妊娠、前回のお産も帝王切開だった患者さんの場合等に実施します。

　※患者数が10名未満の場合は「-」表示としていますが、患者数「0」というわけではありません。

　最も多いのは、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。当院では胆嚢は強い胆嚢炎も含む全症例を、単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術で行っており、平均術後日数は3.88日となっています。
　2番目は鼠径ヘルニアの手術であり、こちらは平均術後日数が1.23日と早期で退院されていることが分かります。
　3番目は2cm未満の大腸ポリープ等に対する内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。通常、1泊2日の入院です。
　4番目は腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術、5番目は腹腔鏡下肝切除術（部分切除）で結腸癌、肝癌に対する手術です。

　眼科の入院において実施される手術は、白内障に対する手術となっています。
　通常、1泊2日または2泊3日の入院期間で実施しています。（片目の場合）