感染対策チームの活動このページを印刷する - 感染対策チームの活動

2014年12月24日掲載

感染管理担当看護師長 藤巻 好廣



院内巡視の風景
 今日、感染制御を取り巻く環境は大きく変化してきています。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)等の抗生物質が効かない耐性菌の出現、最近では新型インフルエンザやエボラ出血熱など、ニュースで話題となっています。
 当院では現在、山梨大学医学部付属病院、峡南医療センター峡南病院と連携を取り感染対策についてカンファレンスを実施し、感染症についての情報交換や検討、問題点などの解決を行い、当院の感染対策に役立てています。
 病気や怪我を治すために入院したのに、別の病気に感染してしまい重症化し、時には命さえ落としてしまう。患者さんを救おうと努力して、医師・看護師も常に感染のリスクにさらされている。このような理不尽な感染が起きないように、当院でも委員会やチームで取り組んでいます。
 感染対策チーム(ICT:Infection Control Team「インフェクション・コントロール・チーム」以下、ICT)は、病院内のすべての感染対策を組織横断的に行うチームで、テレビや新聞などで多くの方々が院内感染(病原体が職員を介して院内に広まること)という言葉を耳にするかと思いますが、日々病院内で活動しています。ICT活動として、例えば院内感染がないよう、各現場で手指衛生等の感染対策が適切に行われているか、患者さんの療養環境が清潔に整備されているかなど、現状を把握するために定期的な院内巡視を行い、患者さんが安心して治療や入院生活が送られるように清潔な病院の環境を整えると共に、職員も安全に従事できるようにしています。
 今年度より毎月開催している看護部感染対策委員会においても、リンクナース(感染対策担当看護師)同士で院内巡視を行い、結果報告を基に自部署の改善を図っています。ICT委員には、感染対策を専門とする熟練した看護技術および知識を用いて水準の高い看護実践を行う感染管理認定看護師も活動しており、その指導の下、各部署のリンクナースは、今年度「手指衛生の充実」を目標として、設置されている手指消毒剤が適切に使用されているかなど感染防止の役割を果たしています。また、感染対策に関する勉強会も実施し、リンクナースも知識・技術の習得ができるよう指導を行っています。

研修や勉強会の様子

ICT勉強会 ICT研修会
6月24日開催
N95マスクの正しい装着勉強会
12月8日開催
ノロウィルス嘔吐物処理演習
 感染症には様々なものがありますが、感染防止対策の基本は「手洗い」です。今年も冬季になり、インフルエンザ・ノロウイルスの流行が予測されますが、職員はもちろん患者の皆様も食事前や排泄後、外出や外泊後はしっかり手洗いを行いましょう。